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時代遅れのライカフレックス
初代のライカフレックスは、1964年に登場している。ファインダーを見ただけでMシリーズライカの特性を引きずったことがわかるカメラである。これはとても不思議なことである。
マット面がなく、空中像でファインダーを観察し、ピント合わせは中央のマイクロプリズム部分で行うしかない。この方式はたしかに視野は明るいけれども、一眼レフの特性である被写界深度の確認もできないし、ボケ量もわからない。しかもファインダー周辺部でのピント合わせができないのだ。これではM型ライカと同様な使い方しかできないわけだ。ファインダー上でのボケかたと、実際のボケは、今のようにファインダースクリーンの精度が上がってもかなり違うのが普通だから、開発者はこのこともあって、通常のマット面を採用しなかったのかもしれない。
ただし、ピント合わせがファインダーのまん中でしかできないとなれば、ピントを合わせた後に、カメラを大きく動かしてフレーミングを変更してしまうとコサイン誤差によって、ピントを外してしまうというリスクがあるのもMシリーズライカと同様である。
つまりライツは、一眼レフの最も大きな特性を重要視しないどころか、捨てていたのである。Mシリーズライカと共用しても、違和感なく使うことができるという狙いがあったのかもしれないが、今では詭弁としか思えない。もしかするとM型ライカの生霊が一眼レフ開発者を洗脳していたのかもしれないのだ。
ライカフレックスは、他社ではすでに当り前となっていたTTLメーターをも採用せず、外部測光方式を採用していた。面白いのは、初期のレンズではシルバークローム仕様の鏡胴のレンズが存在したが、ライカフレックスの外部測光方式では、シルバークロームメッキの反射によって誤差が出てしまうため、これをすぐにとりやめ、ブラッククローム仕様のものに変更している。
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ライカフレックスSL MOT
ライカフレックスの中では一番気に入っている機種である。デザインはクラシックだが使ってみるとなかなか保持しやすい。
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こうした仕様は、ライツ独自の味つけを一眼レフにおいても行おうと試みた開発陣の思想なのだろうが、先に述べた通り、いかんせん時代遅れのものではあるし、決して使いやすいものとは言えないだろう。しかし、ヘソ曲りの私としては、このファインダー像、今の没個性の一眼レフが並ぶ時代では、逆に新鮮に感じてしまうのだ。細部にわたるまでの作り込みの良さとも相まって、最近は本気で使うために購入を考えているアブナイ状態になっている。
誰か私を止めてほしい。
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