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視野率100パーセントのファインダー
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『アサヒカメラ』の「ニューフェース診断室」で「亡者の三角布」と揶揄されたペンタプリズムの屋根。まあ、無理をすればそう見えなくもないのだが、これは考え過ぎというものだろう。 |
Fの登場したばかりのころはレンジファインダーカメラSシリーズも健在であったから、スナップショットなどはこちらに任せていたというカメラマンも多かったのではないだろうか。
Fのファインダーは言うまでもなく視野率100パーセントである。一眼レフの最初の仕様からそうなっているというのは立派としか言い様がない。これもレンジファイダーカメラとの差別感を強く打ち出すことに役立っているのだが、製造、調整作業にあたっては相当の苦労があったことは想像に難くない。ニコンのフラッグシップ機は現在のF5に至るまで視野率100パーセントを踏襲しているが、まさか初代が100パーセントなのだから、あとで改悪することはできず、ニコンにとっては大変だろうけれど、良い伝統となっている。
Fはファインダーと、ファインダースクリーンも使用目的によって交換式としていることも凄い。こうしたアイディアがどこからもたらされたのかは知るよしもないが、撮影レンズを通して見える像がF値や焦点距離によって、様々な見え方をするという問題に対して、すでに対処していたということなのであろう。
初期のFではファインダースクリーンのフレンネルレンズの円がかなり目立っていたが、時代を経るごとにこのピッチは細かくなり、後期型のものになるとほとんど目立たないし、全体に明るくなった。これは後継機F2とまったく同様で互換性もある。さらに素晴らしいのは、マット面においてのピントのキレが、初期型と後期型でもさほど差がないということである。こういうことが昨今のただ、明るいだけの視野を得るために開発されたAF一眼レフのファインダースクリーンとは大きく異なる点であるが、一部にかろうじて生き残っているMF一眼レフにおいても、Fクラスの高性能スクリーンを採用しているカメラはほとんどないと言って良い状況である。
ピントを合わせる意味みたいなものを再度考えたいという人には、たったこれだけのことでもFを使う意味は出てくるというわけである。
Fのファインダーは交換式だからスポーツファインダーとかウエストレベルに交換できるが、面白いのは時代の発展とともにメーターを内蔵させたファインダーを供給することでカメラボディ本体の寿命を驚異的に延ばしたことである。
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