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●中村文夫の「新製品レポート」 第1回 ベッサフレックスTM 第2回 ローライフレックス6008AF 第3回 ペンタックス *ist D 第4回 ローライフレックス 4.0 FW 第5回 フジTX−2 第6回 ミノルタ α-70 第7回 エプソン R-D1 第8回 ライカCM 第9回 ローライフレックス・ミニデジ 第10回 ベッサR2A、R3A
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戦前 ドイツ、ドレスデン市のフランツ・コッホマン社にレフレックスコレレという日本でもポピュラーな6x6cm判一眼レフがあった。本機は戦後東側になった同じドレスデンのWEFOで復活したその戦後型で、外観は似ているが内部はまったく新しい。同じ東ドイツ、ゲルリッツ市のマイヤー製プリモター・レンズは3群4枚のテッサー・タイプで、描写はなかなかしっかりしているが、周辺には色収差が残っている。東京の神代植物公園にて。
IA型は1925年のライプツィヒの春の見本市で発表されたライカ初の生産、市販モデルで、今日に至る35mm写真は本機によって普及の緒についた。私の受機は4000番台なので1928年の製造で、シャッターボタンはまだディンプルのないマシュルーム形だ。レンズは3群4枚のエルマーだが、C.P.ゲルツ社から生地ガラスの供給を受けたいわゆる旧エルマーである。私より10歳年上の75歳だが、現代のカメラに遜色のないしっかりした写真が撮れる。
もともとプレスカメラとして設計されたので、両手でしっかりと保持して撮れるようにシャッターボタンは左右にある。基本的に二眼カメラだが、レフレックスではないので後部のピントグラスの天地左右逆像でピントを合わせ、構図を決める。撮影はフレームファインダーの方が便利だ。これは標準の105mmクセナー・レンズによるもので、AJCCの横浜撮影会でのスケッチ。当日はドピーカンだったのでDIN50ネガフィルムで撮った。
1839年のジルー・ダゲレオタイプを史上初の市販カメラとすれば、フランスはカメラ発祥の地である。そのフランスでも古いフィルム、シネカメラ、カメラのメーカーがリヨンのルミエール社で、19世紀末から各種のカメラを造ってきた。本機は1930年代初期の6x9cm判で、厳密にはスプリングカメラではなく、前蓋を引き下ろすと自動的に組み上がるセルフエレクティング型だ。レンズは古いタイプのアナスチグマットである。
1901年から1963年まで連綿と造り続けられた木製大型乾板用一眼レフで、プレスカメラとしても活躍した。1963年と言えば日本でTTLの35mm一眼レフが発表された翌年のことで、アメリカの保守性には驚かざるを得ない。しかし頑丈で壊れにくく、さまざまなレンズが使えるので私は大好きで、30台余りも持っている。本来手札判だが、ロールホルダーで6x9cm判を撮る。ウォーレンサックのヴェリートも私の好きなソフトフォーカスレンズだ。
オートグラフレックスはレンズボードの交換でさまざまなレンズが使える。もともとはボシュロムのレンズが多いが、グラフレックスが一時期コダックの傘下にあったので、コダック・アナスチグマットやエクター付きもある。ウォーレンサックはアメリカのレンズ専業メーカーで、ヴェリートは映画にも使われた有名な軟焦点レンズ。旧型ヴェリートは色収差によるのでカラーでは使えないが、新型は球面収差を利用するのでカラーが撮れる。
イギリスの工芸品的な乾板用ハンドカメラとして有名なのがニューマン&ガーディアンのシビル(巫女のこと)。本機はそのロールフィルム用で、ボディがぶ厚い木製なので120フィルムの6x9cm判とは信じられないほど大きい。エアポンプ式のガバナーをもつシャッターはほとんど無音で無振動だ。この上高地でのスナップも手持ち撮影ながら手振れはまったくなく、ロス・エクスプレスの精密描写と相俟って全紙に伸ばしてもビクともしない。
1903年にドイツ、イエナ市のカール・ツァイス財団の技師パウル・ルドルフが設計した3群4枚のレンズが有名なテッサーだ。それは鮮鋭描写の万能レンズで、世界中でライセンス生産され、またコピーされた。英国のロスもツァイスのライセンスでテッサーを国産化していたが、第一次大戦でドイツと敵対した結果、その経験を生かして自製したのがエクスプレスだ。テッサーに勝るとも劣らない細密描写で、また空気感の補掟にも優れている。