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Bessaflex TM
ライカMP6

 

 

TX−1は通常の35ミリサイズとパノラマサイズの写真が撮れる世界唯一のデュアルフォーマットカメラとして98年に誕生した。今回取り上げるTX−2はその後継機に当たる製品である。なおこのカメラはハッセルブラッド社からXPan・という名前でも発売されている。

ハッセルブラッド社が発売しているXpanII

 

 

1本のフィルムでライカ判とパノラマの撮り分けが可能

画面をパノラマにセットした状態。
画面モードは上部のレバーで切り替える。

画面を標準サイズにセットした状態
フィルムカウンターには残数が表示される。

 

 TXシリーズ最大の特徴は、通常の35ミリフルサイズのほか、24×65ミリというパノラマ写真がレバーの切り替えだけで撮り分けられることだ。
 とにかくこのメカニズムが非常に巧妙にできている。ボディ背面にある切り替えレバーを操作すると、ファインダーの光学系が入れ替わると同時にカメラ内部の画面枠が切り替わる。これだけならまだしも、フィルムの無駄が出ないよう切り替えの度にフィルムを前後に移動させている。要するに標準からパノラマに切り替えたときはフィルムを少し先に送り、反対の場合はフィルムを戻しているのだ。このときパーフォレーションを正確にカウントしてフィルムを移動させているので、コマ間が広くなったり狭くなったりすることはまったくない。また撮影途中で画面サイズを変えると、フィルム枚数のカウントが複雑になってしまうが、これを避けるためフィルム装填時にフィルムをすべて巻き上げ、巻き戻しながら撮影するプレワインド方式を採用。フィルムカウンターは選択した画面サイズであと何カット撮れるかを表示する残数式になっている。

 

 

※写真をクリックすると大きなサイズでご覧いただけます。

 

 

3本の交換レンズを用意

 

左から90ミリF4、45ミリF4、30ミリF5・6

 TX−1発売時、交換レンズは45ミリと90ミリの2本だけだったが、後に30ミリが加わり、全部で3本のレンズがラインアップした。特に30ミリをパノラマ撮影で使用したときの対角線画角は97・8度。35ミリ判に画角を換算すると16・7ミリの超広角レンズになる。値段は25万円と高価だがTX−2のパワーをフルに引き出すには最高のレンズと言えるだろう。


マウントは独自のバヨネット式。

 レンズマウントは独自のバヨネット式。マウントは非常に堅牢性が高く安心して使うことができる。


 余談だが、カタログにはTXシリーズ用レンズのイメージサークルは645判をカバーすると記されている。TX−1発売時、このレンズを利用した645判のレンジファインダー機が出るという噂があったが、この件はどうなったのだろうか?

 

焦点距離によって光学系が入れ替わる贅沢なファインダー
 TX−1のファインダーは接眼部に45ミリ用と90ミリ用の2つの光学系を内蔵し、装着したレンズによって自動的に切り替わる。倍率は45ミリレンズ装着時で0.45倍、90ミリでは0.66倍。M型ライカなどのように、望遠レンズ使用時でも像が極端に小さくならないので、とても使いやすい。切り替えの方法はM型ライカと同じくレンズマウントの爪の長さを変え、これをボディ側で検知する方式である。距離計の基線長は66.2ミリと長く、測距精度も非常に高い。なお30ミリレンズ使用時は、アクセサリーシューに取り付けるビューファインダーを利用する形となる。
ファインダー内にシャッタースピード表示が出るようになった。

 

 

 撮影範囲を示すフレームには採光式ブライトフレームを採用。パララックスも自動補正式だ。もちろんこのフレームはレンズの焦点距離だけでなく、画面サイズを切り替えた場合にも対応。さらにフルパノラマ時に広くなったファインダー視野の見えを良くするため、光学系の7カ所に高屈折ガラスが使用されている。また温度や経時変化による距離計の狂いを避けるために、ファインダーブロック部分にはダイキャストが用いられている。

ファインダーは採光式ブライトフレームを内蔵した実像式。距離計の基線長は62・2ミリと長い。
視度補正は接眼レンズを交換する方式。レンズが落ちないようロック機構が付いている。
絞り優先自動露出とマニュアル露出を搭載

 

ボディ上面にあるのはメインスイッチを兼ねた巻き上げモードダイヤルとシャッターダイヤル、そしてシャッターボタンだけ。操作系は至ってシンプルだ。
露出補正やオートブラケットなど露出関係の操作は、ボディ背面の液晶パネルを見ながらプッシュボタンでセットする方式。パネルには照明装置を内蔵している。
幕面測光のためシャッター幕が白く塗られている。

 搭載されている露出モードは絞り優先AEとマニュアル露出。操作系はダイヤル操作によるシンプルな方式だ。
 絞り優先自動露出の場合はシャッターダイヤルをAの位置に合わせ、絞りをレンズ側の絞り環で操作。このときシャッタースピードはボディ背面の液晶パネルに表示されるほか、ファインダー内にも表示される。特にファインダー内表示はTX−1では省かれていたが、TX−2ではこの点が改良され非常に使いやすくなった。また絞り優先AE時はシャッター半押しでAEロックが作動する。
 露出補正は1/2Evステップで±2Evが可能。操作方法はダイヤル式から背面の液晶パネルを見ながらプッシュボタンで操作する方式に変更。ファインダー内にも警告が現れるよう改良された。オートブラケッティングは1/2または1Evステップで、適正、アンダー、オーバーの順で撮影するタイプ。このときフィルムの残数が2枚以下の場合は、背面のLCDが点滅しシャッターがロックされる。
 シャッターダイヤルをA位置から外すとマニュアル露出になり、適正露出はファインダー内に▲▼のLEDで表示される。
 測光はシャッター幕から反射した光をカメラ底部にあるSPDでとらえる幕面測光方式。反射率を高めるためシャッター幕の中央が白色に塗られている。測光分布は中央部重点平均測光だ。

 このほかTX−2で改良された点として、後幕シンクロ機能の追加、。フィルム終了時にベロを残す/残さないの選択が可能、外装の仕上げをシルバーからブラックに変更、多重露光の追加などが上げられる。些細なことだが、視度補正レンズにロック機構を設けるなど、ユーザーのことをよく考えた改良も加えられている。要するにTX−1で指摘された問題点をすべて解決し、より完成度を高めたカメラがTX−2なのだ。

 

 

30ミリレンズには専用ビューファインダーとレンズフードが付属。ビューファインダーは採光式ブライトフレームと水準器を内蔵している。周辺光量不足を防ぐためセンターフィルターがアクセサリーとして用意されている。
 

 

 

 

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